テクニックTECHNIQUE
一般的な基本操船知識について
ボートを一人で操船する前に基本的な操船知識を身に付けましょう!
車と同様に小型船舶免許を取得したら、簡単に海で船を操船できる!という訳ではありません。
ボートは、車と異なり広い海の上、ブレーキを掛ければ確実に止まれるものではない為、車よりも、慎重に豊富な経験を積み、安心して航行を楽しみたいものです。
下記に該当する方はいませんか?
- 該当する方・・・海に乗り出すのは危険です!
-
まずは!小型船舶免許を取得後に、操船に不安がある方は専門機関で講習を受けてから船に乗りましょう!
マリンスクールなどでは、操船の講習を行っていることがあります。問い合わせてみましょう!
また、マリンスクールでは、ボートに乗る目的、フィッシングやマリンレジャーに合わせて講習を実施していることもあります。
■前日までに
前日までに必ず検討することとは?
- 海況の判断
前日の天気予報を確認し、現地の海況を考慮して、出航するかどうか決断する - 台風や低気圧などが近づく場合
風が強くなり、海が荒れるので中止する。無理はしない。 - 航行計画を立てる
航行距離と燃料の計算を行う。
予め、余裕を持って、燃料と航行距離を判断する。
無理なく航行できる計画を行う。
また、非常時に立ち寄れるマリーナを確認しておく。
もし、悪天候が予想されているのに出航したら、
大波に制御不能になってしまう。。
■当日までに
船に乗る前に準備するもの
- 必ず、船舶免許証
- 飲み物、軽食(保存食)、防寒着、着替え、タオル
- 視力の低い人は、コンタクトレンズ・メガネ
- 船の酔い止め(揺れに弱い方)
基本は濡れても良いように
着替えや防寒着があると便利!
■乗船する時(当日)
- 前日までに準備した船舶免許証などの準備品を積み込む。
- ライフジャケットを確認する。
- 航行計画に必要な燃料を入れる。
- 発航前点検を実施する。
発航前点検とはどんなこと?
- 乗船人数を再確認
- ライフジャケットの着用を確認
- 係留していたロープを外す
点検完了!出発準備!
エンジンは暖気運転を行いましょう!
発航前の検査チェックシートとは!!
こんな事例があります!
■水漏れ発生にてショート!
航行中に水漏れが発生し、電源がショートしてしまいました。
航行できなくなり救助艇を呼ぶことになりました。
■エンジンから発火!
エンジンから異常な音が出ていました。
やがて煙が発生!火災で船体の50%が燃えてしまい、
救助艇が到着するまでの間、簡易ボートに乗り換えて待つことになりました。
■汚水チェック漏れ!
船底の汚水をチェックせずに航行中、汚水が漏れてしまい、
船室の客室が汚水だらけになってしまいました。
■燃料不足!
燃料の計算を間違えており、
目的地より手前で止む得ず停泊する事になってしまった。
近くに停泊できる場所があり、難を逃れました。
しかし、気が付かずに航行を続けていたら、車と異なり、
燃料がないだけでも大惨事になります。
チェックシートで検査を必ず!
発航前に必要な検査を行うことで、様々なトラブルを回避できます。
この検査を実施する事で、救助艇を呼ばなければならないような
海難事故の約30%を防止する事ができます。
国土交通省が推奨する検査項目を確実に検査して、
事故防止に心がけましょう!
具体的な基本操船方法について
■前進させて離岸する
- エンジンを始動させる
- エンジンが暖機運転で安定しているのを確認
- ボートからボートフックなどで、岸を押して距離を取る
- ハンドルを海側に、ゆっくりとスロットルを前進させる
- ゆっくりと前進しながら、ハンドル操作を戻していく
・岸の近くでは、スロットルをゆっくり操作する。
・急激にスロットルを操作し、急にハンドルを切ると岸などに激突する場合がある。
・ゆっくり操作する事で、安全に離岸する事が出来る。
■後退させて離岸する
- エンジンを始動させる
- エンジンが暖機運転で安定しているのを確認
- ボートからボートフックなどで、岸を押して距離を取る
- ハンドルを海側に、ゆっくりとスロットルを後退させる
- ゆっくりと後退しながら、
船首を岸にぶつけないようにハンドル操作を戻していく
■前から風が来る時の前進離岸
- エンジンを始動させる
- エンジンが暖機運転で安定しているのを確認
- バウの係留を外し、船首が30度程、海側に離れるようにする
- 舵は真っ直ぐで、ゆっくり前進させ、その時に船尾の係留を外す
・風に流され、船尾が岸に接触しないようにする。
・離岸作業を一人で行わないようにする。
■海から岸に向かって風が来る時の離岸
- エンジンを始動させる
- エンジンが暖機運転で安定しているのを確認
- スターンの係留を外し、
船首側にフェンダーを入れ前進する船首が岸に接触しないように、
船尾が40度程の角度で開いたらニュートラルバウラインを外してゆっくり後退させる
ボートに乗る時は守らなければいけないこと(遵守事項)
ボートに乗るなら、安全に乗船したい!
海に潜む危険、守らなければいけないルールとは?
海上航行中には様々な危険があります。
地上の交通事故とは異なり、水上事故が発生した時には、容易に救助艇が駆け付けられない場合もあります。
安全に、楽しいマリンライフを過ごすためにルールを守って操船しましょう!
航行の安全のため、小型船舶、ボートの船長が守らなければならない事があります。
下記の規定を確認して、必ず、守って航行するようにしましょう!
- ■酒酔い等の操縦の禁止
- アルコールを摂取して操船してはいけません。
車と同じように事故の危険があります。
- ■危険操縦の禁止
- スノーケリングや海水浴を楽しんでいる人の付近では、安全に考慮しなければなりません。
死亡事故も発生しています。
- ■見張りの実施
- 航行中は、必ず見張りをしましょう!泳ぐ人、ボート、障害物にぶつかる危険があります。
また、危険区域に近づいてしまう事もありますので、目視で確認が必要です。
- ■発航前検査の実施
- 発航する時には必要な検査を行います。
必要な装備の確認、エンジンやバッテリーの状況、救助機材など規定に基づき検査を実施します。
- ■免許者の自己操縦
- ボートの操縦は免許を取得し、携帯している人が行います。
予め、操縦するメンバーを決めてから乗船しましょう。
免許のない人や、免許状を所持していない人に操船を変わるのはやめましょう!
- ■事故時の人命救助
- 海上事故では人命救助が最優先となります。転落事故などは直ちに救助を行いましょう!
出発前には、必ず救助装備の確認も行います。
- ■ライフジャケットの着用
- 平成30年2月1日からライフジャケットの着用が義務化されました。
ライフジャケットの着用について(遵守事項)
ライフジャケットは義務化されました。
乗船者は着用しましょう!
平成30年2月1日
船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則が改正されました。
すべての小型船舶の乗船者にライフジャケットの着用が義務化されました。
- もし、ライフジャケットを着ていなかったら・・・
船舶走行中は思わぬ事で落水する事があります。 -
以前も12歳未満の子供や水上バイクや1人乗りの漁船で漁業に出る時は着用の義務があります。
- 12歳未満の子供を乗船させるとき
- 水上バイク、水上オートバイの乗船時
- 一人乗りの漁船で魚業を行う時
- 小型船舶の暴露甲板などの乗船者
平成30年2月1日 ライフジャケット着用が義務化される
ライフジャケットで命を守ろう!
着用した時に、海へ落水した場合、転落者の生存率は約2倍以上と言われています!
ライフジャケットを着用する事に越したことはありません!積極的に着用しましょう!
【平成34年2月1日以降、違反点2点】
小型船舶の船室外の甲板上では、原則、すべての乗船者にライフジャケットを着用させることが、
船長の義務になります。
【違反した場合】
船長には違反点数2点が課されます。再教育講習を受ける事になります。
5点以上で最大6か月の免許停止の対象です。
適用除外の対象について、例えば?
詳しい情報は国土交通省の情報ページでご確認ください!
http://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_fr6_000018.html
■着用する義務がない場合
■出来るだけ着用する
ライフジャケットを着用する時は、タイプを確認しましょう!
国が安全性を確認した証『桜マーク』が付いているライフジャケットを着用しましょう!
『桜マーク』のライフジャケットは、全ての小型船舶に使用できるタイプや水上オートバイ用のタイプなど様々な種類がありますので、乗船する船舶に適したものを選択しましょう!
購入する時は、乗船する船舶に適したタイプを確認してから購入して下さい!
あなたや一緒に乗船する人の命を守るライフジャケットを
必ず着用しましょう!